仏にひまをもらって
恐ろしく生産性のない話。
いわゆるコミュニケーション能力がとてつもないほど欠如しています。
職場で仕事の話はしますが、世間話とは何ものか?という。
学生時代から基本的に変わらずこんな日々を続けていると、
世間話が必要なのだと気づいた今も、まともな会話がろくすっぽできない。
会話のキャッチボールって、投げ返さないといけない。って何かで見て
あ、そりゃそうかって最近気づきました。
私のために何かをしてくれる人はいないし、
私が何かをしてあげられる人もいない。
WinWinの逆だな。loseloseか?
卑屈ですね。でもこんなもんです。毎日。
だけどなんだか最近思うのは、
自分のためだけに生きすぎてるのかなということ。
ずっと自分の内側だけ見てる日々だから息苦しくなってくるのかな。
かといって今もしも子ども作ったりしたら今度はそのわが子に依存して自分の中に赤子を取り込もうとするのでしょうけど。
もっと日常の中に他者が必要だと感じています。意識的に。
さて。
『乳房に蚊』という本を読みました。
http://www.amazon.co.jp/乳房に蚊-足立-紳/dp/4344028929
初めましてな作家さんの小説を読むのは久しぶりです。
本屋さんで、装丁の可愛らしさにひかれ手に取りました。
話は至ってシンプルで、
鼻くそみたいな脚本家が奇跡的に舞い込んできた仕事の取材旅行に行くっつうだけなんですけど。
お金もないし運転手もいないし(自分で運転もできないし)、
苦しい生活の中ですっかり荒んだおばちゃんになりつつある奥さんと小説の中で唯一きらきら輝く娘を連れて、
地方をうろうろするという情景が描かれてます。
単館系の映画みたいな気怠さがあって面白かったです。よくありそうな話だけどすぐ読めるし。
しかし主人公がぽんこつすぎて怒り狂いそうになりました。
ほぼ働かない、でもしょーもない浮気はする自分の食い扶持稼ぐため必死で働くチカちゃん(嫁)の浮気疑って衝動で暴力ふるうってサイコパスなの何なのまじで?
一切稼いでこないにもかかわらずそのことで悪態つかれると一丁前に腹立てる。そもそも自分が悪いという認識がない。そらチカちゃんもキレるわ。
(途中からチカちゃんがゴリラにしか思えなくなってたが)
最後は何となくいい話な感じで終わりましたが、あいつ一生改心しないんだろうなー。というため息も出つつ。(同族嫌悪なのかな)
うじうじとっ散らかった自己愛に絡めとられて、だけどたまにすごくいい本書く昔の小説家みたいな感じ。そういう意味ではテンプレート的な人物なのか?
(完全な偏見)
何だか夫婦どっちもどっちだよねってテイストで描かれてるんですけど、過失の割合でいったら8:2くらいじゃない?
お互い依存してあってるのかもしれないけど。
だいたいこの状況で妻とのセックスへのハードル高いことが主題っつうのも主人公の女々しさが出てる気がする。
という苛立ちも余韻として残りつつ、気楽に読めてよかったです。
なんで尾崎放哉をモチーフにしたんだろうな。
(面白かったよ!)
チカちゃんは江口のりこさんとかがいいかなー。体型のイメージはぜんぜん違うんだけど。
とか思って見てたら、著者の方は百円の恋の脚本家さんだそうな。
安藤サクラさん主演。ぽいな。
よし、城山先生の小説を読んで熱い男たちの姿に思いを馳せたいと思います。切り替えていこー。