ひかれても はしれない
ピンヒールで押さえつけた親指が軋み
青信号は点滅する
右折しようとする車のウインカーはいらいらと光るけど
わたしの足は次の白線を踏むこともできない
白だけ踏んで渡り切ったら いいことがあるらしいけど
あんたに轢かれても わたしは走れない
夕焼けが目に染みる
だけどそれより親指が軋み
一日降り積もったいらだちが わたしの足を進ませず
裸足で歩けば いいのだけど 親指が軋み
靴を脱ぐことさえわたしは気づかない
あんたに手を引かれても わたしは走れない
走らないのは わたしなのだが
いつの間にか 走れない わたしなのだ
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ひとこと:会社終わり、足が痛すぎて頭の中で歌ってました。慣れないヒールは履くもんじゃありません。所ジョージさんに歌ってほしいです。ごめんなさい。